社会福祉法人
宏志会
「暑さ寒さも彼岸まで」というように 今月は季節の大きな変わり目であるお彼岸を迎えます。 そこで今回は、毎年お彼岸の頃にいつの間にか咲いている 彼岸花について話します。
桜の開花や梅雨の時期などは年によって 大きな変動があるのに対し、 彼岸花は大きく外れることなく 毎年、ほぼ同じ時期に開花しています。 彼岸花はお彼岸が近づくと芽を出して、 1日に10㎝近くも茎が伸び、 わずか1週間程で花を咲かせます。
花は1週間ほど咲くと枯れて、暫くすると葉が出て 周りの植物が枯れた冬に彼岸花は葉を茂らせ 日光を独り占めにして盛んに光合成を行い、 春までにじゅうぶんな養分を球根に貯め、 5月になると地上部分が全て枯れ、 再び秋に花芽を伸ばします。
彼岸花はネガティブなイメージが強い花ですが、 決して季節を裏切らず花を咲かす事、 違う生育方法で他の植物との生存競争に打ち勝ってきた事、 彼岸花の別名「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」は、 サンスクリット語で「天界に咲く花」という意味で、 おめでたい事が起こる兆しに 赤い花が天から降ってくるという 仏教の経典から来ていることを考えると、 魅力ある花に見えるのは私だけでしょうか?
今年もお彼岸の頃に咲く彼岸花に ポジティブなイメージを抱きながら、 秋の気配を感じてみてはいかがでしょう。